抜け毛の本数は1日何本なら問題なし?原因や3つの対処法も紹介

2023.05.13

2023.03.29

コラム

「抜け毛が多く感じるけど、薄毛が進行している…?」
「一日の正常な抜け毛の本数は何本?」

髪の毛は周期的に生え変わるため、抜け毛が起こること事態に異常はありません。しかし、抜け毛の本数や状態に異常が見られる場合は、薄毛が進行している可能性があります。

そこで本記事では、正常な抜け毛の本数や危険な状態、対処法について解説します。

※本記事で紹介しているサービスは校正医師とは関係ありません。

正常な抜け毛の本数は1日50〜100本程度

一般的な1日の抜け毛本数は、50〜100本程度です。髪の毛全体の本数は約10万本なので、1日に髪の毛の約0.1%が抜けています。

髪の毛は成長期や退行期、休止期と3つのフェーズから成立しており、正常な抜け毛は休止期を終えて抜け落ちた髪の毛です。

ヘアサイクルの周期は男性が2〜5年、女性は4〜6年なので、抜け毛自体は自然でしょう。

抜け毛の半分以上はシャンプーのとき

抜け毛の半分以上はシャンプーによる洗髪時のものです。お風呂に入るときに約50本の髪の毛が抜け落ちるとされています。

そのため、洗髪時に抜け毛が多いと気になるケースでも、正常な可能性があるでしょう。

夏〜秋は1日100〜200本程度抜けることもある

抜け毛の本数は、夏から秋にかけて増加する傾向にあり、1日100本〜200本程度抜けることも珍しくありません。

夏から秋のシーズンに抜け毛が増える理由は以下のとおりです。

  • 気温上昇による自律神経の乱れ
  • 紫外線による頭皮や髪の毛へのダメージ

夏から秋に抜け毛が増えたと感じても、そのほかの季節に本数が戻るならそれほど不安視する必要はないでしょう。

本数だけではない!危険な抜け毛の特徴3つ

抜け毛の危険度を測る指標は、本数だけではありません。

危険な抜け毛の状態は以下の3つです。

  1. 毛根が細く黒い
  2. 抜け毛が細く短い
  3. 枕についている抜け毛が多い

毛根が細く黒い

抜け毛の毛根が細くて黒いと、成長途中の髪の毛でも抜け落ちる恐れがあります。

前述したとおり、正常な抜け毛はヘアサイクルの休止期の終わりに生じます。正常な抜け毛の場合、毛根に白く膨らんだ膜が付着しています。

毛根が細く黒い抜け毛はヘアサイクルの乱れによって、ヘアサイクルの成長期に抜けている可能性が高いでしょう。

抜け毛が細く短い

抜け毛が細く短い場合、髪の毛が正常に育っていない可能性があります。

ヘアサイクルの成長期が短くなってしまうと、細く短い抜け毛が増えます。細い抜け毛が目立つなら、ヘアサイクルの乱れやAGAが進行している可能性が高いです。

枕についている抜け毛が多い

枕についている抜け毛が多い場合、1日の抜け毛の本数が多すぎる可能性があります。

前述したとおり、1日の抜け毛の約半数はシャンプー中に生じます。そのため、枕やシーツに1日何十本も抜け毛が付着する場合は、抜け毛の本数が異常と言えるでしょう。

抜け毛の本数が増える5つの原因

では、抜け毛の本数はどうして増えてしまうのでしょうか。抜け毛の本数が増える主な原因は以下の5つです。

  1. 生活習慣の乱れ
  2. 過度なストレス
  3. ヘアスタイルやカラーリング
  4. 頭皮環境の悪化
  5. 脱毛症などの病気

生活習慣の乱れ

生活習慣が乱れると抜け毛の本数が増える可能性があります。抜け毛が増える原因となる生活習慣は以下のとおり。

  • 栄養バランスの偏った食生活
  • 睡眠不足
  • 過剰な飲酒・喫煙
  • 運動不足

生活習慣の乱れは、髪の毛の生成や成長に悪影響を及ぼすため注意しましょう。

過度なストレス

過度なストレスを日常的に感じている場合も、抜け毛が増える恐れがあります。

強いストレスは毛細血管の収縮や自律神経の乱れを引き起こし、髪の毛の生成や成長を抑制します。

中でも、頭皮の一部分に抜け毛が集中して起こる「円形脱毛症」は、過度なストレスが原因となることが多いです。

ヘアスタイルやカラーリング

ヘアスタイルやカラーリングも、抜け毛を増やす原因になり得ます。

髪の毛に負荷をかける髪型の継続や頻繁なカラーリングは、頭皮にダメージを与える要因になります。

ワックスなどの整髪剤も、長時間つけていると頭皮や髪の毛に悪影響を与えてしまうため注意しましょう。

頭皮環境の悪化

炎症や乾燥をはじめとした頭皮環境の悪化は、異常な抜け毛のリスクを高めてしまいます。頭皮環境が悪化する主な原因は以下のとおり。

  • 頭皮の血行不良
  • 頭皮への紫外線照射
  • 誤ったシャンプーのやり方

頭皮環境が悪化することで、強く太い髪の毛の成長が難しくなってしまいます。

脱毛症などの病気

脱毛症などの病気で抜け毛が増えることもあります。抜け毛を促す主な病気は以下のとおり。

  • 円形脱毛症
  • 男性型脱毛症(AGA)
  • びまん性脱毛症
  • 女性男性型脱毛症(FAGA)
  • 休止期脱毛症
  • 瘢痕性脱毛症

抜け毛が増える病気には様々な種類があります。病気の心配がある場合は早めに検査と適切な治療を受けましょう。

抜け毛の本数を減らす3つの対処法

抜け毛の本数を減らすにはどのような対策を取れば良いのでしょうか。抜け毛の本数を減らす主な対処法は以下の3つです。

  • 生活習慣の改善
  • 頭皮環境を整える
  • 専門クリニックに相談する

生活習慣を改善する

生活習慣の改善は、手軽に始められる抜け毛対策です。抜け毛の本数を減らすのにつながる生活習慣は以下のとおり。

  • 栄養バランスの良い食事をとる
  • 質の高い睡眠を十分にとる
  • 過度な飲酒や喫煙を控える
  • ランニングやウォーキングなどの有酸素運動を習慣化する

生活習慣を改善すると、髪の毛に栄養を届けやすい体内環境に整えられます。

頭皮環境を整える

頭皮環境を整えることは、抜け毛を予防するうえで重要です。

頭皮環境を整える方法は以下のとおり。

  • シャンプーのやり方を見直す
  • 頭皮マッサージを行う
  • 紫外線から頭皮や髪の毛を守る

シャンプーは適度な洗浄力のものを、1日1回だけ使うようにしましょう。1日に2回以上シャンプーで洗髪してしまうと、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。

また、爪を立てて頭皮を力強く擦るように洗うと、頭皮を傷つけます。指の腹を使って頭皮を揉むように洗髪しましょう。

シャンプーと同時に頭皮マッサージを行うのもおすすめです。

紫外線から頭皮を守る方法として、帽子を被ることや日焼け止めスプレーも有効です。曇りや雨の日にも紫外線は照射されるため、紫外線対策を習慣化しておくと良いでしょう。

専門クリニックに相談する

抜け毛の本数が増えた自覚がある場合は、専門クリニックへの相談をおすすめします。

前述したように、抜け毛の原因や脱毛症にはさまざまな種類があります。専門クリニックでは抜け毛の症状を詳しく検査するため、原因の特定や適切な治療が期待できるでしょう。

また、専門クリニックでは抜け毛予防と発毛を同時に行えます。そのため、抜け毛や薄毛が進行している場合でも、発毛を実感できる可能性が高いです。

まとめ:抜け毛の本数が気になるなら専門クリニックへ相談を

正常な抜け毛の本数は1日50〜100本程度です。

正常な本数を明らかに超えている場合は、抜け毛の疑いがあります。

抜け毛や薄毛治療は早く始めるほど、高い効果を実感できます。抜け毛が気になり始めたなら、早めに専門のクリニックへ相談しましょう。

なお、薄毛の窓口では海外クリニック専門の自毛植毛サービスを提供しています。もし、薄毛の進行が疑われる場合は、自毛植毛での治療を検討してみてください。

【記事監修医】山本 光宏|やまもと形成外科クリニック院長
形成外科・美容外科・自毛植毛など幅広い治療実績を持つ【略歴】1985年長崎大学医学部卒業、同大学形成外科教室および関連病院にて研修/1994年から3年間オーストラリア留学/1999年やまもと形成外科クリニックを開設/形成外科・美容外科をはじめ美容皮膚科の治療も積極的に行っている。日本形成外科学会専門医。皮膚腫瘍外科指導医。記事監修のみ担当